高速でSEOにも強いWebサイトを構築できる「Astro」とは
以前の記事でも少し触れましたが、このブログはAstroと呼ばれるWebフレームワークを使って開発・構築をしています。

Astro builds fast content sites, powerful web applications, dynamic server APIs, and everything in-between.
https://astro.build/今回は、このAstroについて簡単に紹介したいと思います。
まず、Astroの一番の強みは、パフォーマンスの良さです。
なぜパフォーマンスが良いのかを簡単に説明すると、Astroを使うと一般的に動的Webサイトとして構築するようなサイトを、静的Webサイトとして構築することが可能になるためです。
パフォーマンスが良くなることで、結果として他にも多くのメリットも得ることができるようになります。
動的Webサイトと静的Webサイト
静的Webサイトとは、見る人・見るタイミングが変わっても表示されるコンテンツが変わらないWebサイトのことを言います。いわゆる「ホームページ」と呼ばれるような、企業・団体、お店や個人を紹介することが目的のWebサイトは静的Webサイトとなっていることが多いです。
一方の動的Webサイトとは、Webアプリケーションとも呼ばれ、見る人や見るタイミングによって表示されるコンテンツが動的に変わるようなサイトの事です。
ニュースや記事などがまとめられたポータルサイト(Yahooのようなサイト)は、見るタイミングによって表示される内容が頻繁に変更されます。
また、ECサイトやSNSなどのサイトは、ログインすることでユーザーに合わせたコンテンツが表示されるようになります。
このように、動的Webサイトでは状況に合わせて柔軟にコンテンツを提供できるようになります。
このような特徴の違いだけ見ると、ユーザーにとっては動的Webサイトの方が優れているように感じます。
もちろん、提供したいコンテンツによっては静的Webサイトで十分な場合もありますが、動的Webサイトの方ができることがふえ、多くの機能を提供できるようになるのは事実です。
動的Webサイトの課題
一見すると動的Webサイトは静的Webサイトの上位互換のようにも見えますが、実は静的である方が有利に働く要素も多くあります。
パフォーマンス
まず、パフォーマンスという観点では一般的に静的Webサイトの方が優れています。
動的Webサイトの場合、裏側でDBからデータを取得する必要があるので、データ取得の処理の分だけパフォーマンスは落ちてしまいます。
静的Webサイトの場合、あらかじめ用意されているHTMLなどのリソースファイルをただ表示すればよいので、パフォーマンスも良くなります。
SEO対策
マーケティングの一貫としてWebサイトやブログを作成している場合、SEO対策も重要になります。
SEOとは、検索エンジン最適化のことで、Googleなどで検索した場合に上位に表示させることを目的とした施策のことです。
検索エンジンが定期的にWebサイトを巡回してコンテンツを評価します。
動的Webサイトでは、ユーザーがWebページにアクセスして初めてコンテンツが取得・表示されるものが多く、検索エンジンがコンテンツをうまく読み込めないことがあります。
そのような理由から、動的Webサイトでは一般的にSEO対策が難しい現状があります。
(Next.jsなどのフレームワークではSSRといった、SEO対策が可能な動的Webサイトを構築できる技術もあります。)
また、パフォーマンスが良い方がSEOでも有利に働きます。
つまり、パフォーマンスやSEOの観点では静的Webサイトの方が有利になるケースが多いのです。
Astroの出番
一般に、ブログサービスやCMSと呼ばれるサービスは動的Webサイトとして構築されるケースが多いです。
ブログでは投稿者がブログを投稿すると、ユーザーは投稿された記事を見れるようにする必要があります。そのためには、投稿した記事の内容がデータベースに保存され、ブロブを表示する画面ではデータベースからデータを取得して表示するなどの仕組みが必要になります。
しかし、企業のブログは、その企業の認知度を上げるための施策として取り組んでいるため、できるだけパフォーマンスを上げつつ、SEO対策がしやすい形で構築することが求められます。
このブログも、会社の認知度を上げることを一つの目的としているため、Astroを使って静的Webサイトを生成することでパフォーマンスを高速化し、SEO対策が実現しやすいようにしました。
全体の構成
とはいえ、Astroはあくまでも静的Webサイトを生成するためのフレームワークなので、ブログの記事を投稿する仕組みが備わっているわけではありません。
Astroを使ってブログサービスを実現する場合、既存のCMS(Contents Management Systemの略。Webに関する知識がなくてもWebサイトのコンテンツを作成できるようにするためのツール)と組み合わせて使用することが一般的です。
このブログでも例にもれず記事投稿ではCMS導入しています。
CMSにも様々なサービスがありますが、日本で最も使用されていて、情報もプラグインも豊富にあるという点からWordPressを選択しました。
ざっくり以下のイメージです。

パフォーマンスの測定
PageSpeed Insightsという、Googleが提供しているWebサイトのパフォーマンスを診断できるサイトがあります。
実際にAstroを使って開発を行い、ブログを公開した後に測定してみた結果が以下です。

Astroを使ったこと以外で、SEO観点で意識したこととしては、「HTMLタグを適切に設定する」くらいでしょうか。
それ以外にSEOのためのテクニック的なことはしていませんが、パフォーマンスとSEOのでかなりのハイスコア(SEOに関してはMAX)が出ています。
※実施するタイミングによってはスコアが変動することがあります。
注意点としては、現状はブログの運営を始めたばかりということもあり、記事の数が少ないので、そもそもデータ量が少なくてパフォーマンスが良い結果になっている面もあります。
今後運営していく中で記事の数と共に画像などのデータ量が増えることで、パフォーマンスに対する改善が必要になる可能性は十分にあります。
とはいえ、特別な対策をすることなくこれほどのハイスコアを出せるAstroはすごいなーとシンプルに感動しました。
まとめ
AstroはパフォーマンスやSEOを最適化したWebサイトを構築に向いています。
とはいえ、静的Webサイトだけではできることが限られてしまうことも事実なので、構築したいWebサイトの目的や優先順位を明確にしたうえで十分検討することが大事かと思います。
SEOに強いWebサイトを構築したい場合の選択肢の一つとして、Astroを検討してみてはいかがでしょうか。
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